やくざの歌 (1963)

池田雄一がオリジナルシナリオを執筆、若林幹が監督した歌謡ドラマ。撮影は高梨昇。

監督: 若林幹
出演:千葉真一、北島三郎、本間千代子、佐々木孝丸、北竜二、曽根晴美、山之内修、村田英雄

やくざの歌 (1963)

新田俊次(千葉真一)は、早瀬組の幹部であった。或る日、組に神戸から客人が来た。神戸の大ボス双葉組社長の息子、真(曽根晴美)だ。横柄無礼な態度に怒った新田に早瀬組社長( 佐々木孝丸 )は、「大切な客人だ言うことを聞け」と叱りつけた。双葉組との取引を成功させるためには、真は大切な客人なのだ。腹立たしい気持を押え切れぬまま、街に出た俊次はチンピラに金を強奪されかかった女子学生、紀子(本間千代子)を救った。紀子は両親に別れ、俊次のシマで流して歩く兄、北見三郎(北島三郎)をたよって来たところであった。或る夜、易者にからむ真に刃向った三郎は、俊次にかつがれてアパートに帰った。紀子に再会した俊次はますます惹かれていった。が三郎はヤクザである故に心よく思わなかった。盛り場のショ場代を狩り集めた歩合いをもらった俊次は紀子を誘った。だが紀子は大金をつかい、喧嘩はみさかいなくやるヤクザは嫌いだといった事から、今は愛している紀子の心も知らず俊次は別れるのだった。

その頃、真が早瀬組のシマで刺殺事件を起した。運悪く側を通り過ぎた三郎が、早瀬組の計略で警察送りとなった。三郎は条件として、妹の愛人の俊次に足を洗わしてくれるよう頼んだ。それを聞いた俊次は三郎の心は嬉しいが、真犯人を追求しなければと思う心は積った。真の犯行の証拠を握った俊次は「こんな汚ねえ組から足を洗いたい」といきりたった。俊次に救われた三郎は、警察に真実を告げた。クラブ「ブルーファイア」では俊次が制裁を受けているのだ。双葉は早瀬とかけつけた警官に逮捕された。新しく生きようと決心する俊次の顔は明るかった。

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